相続・遺言 Q&A

相続は誰もが経験する出来事ですが、何度も経験する手続ではないため、知識不足になりがちな問題でもあります。
生前に適切な手続をとらなかったことで、残された方の間でトラブルに陥ってしまうことも少なくありません。ぜひ司法書士までご相談ください。

相続・遺言 Q&A

相続は人が亡くなることによって開始します。ご家族の中でいつかは経験することですが、そう何度も経験することではありません。
また、突然だと戸惑うことも多いと思います。まだ自分には関係ないと思いがちですが、事前に少しでも見聞きすることで、トラブルの防止にもつながります。それでは具体例をとおして見てみましょう。

Question 1 誰が相続人ですか? ~遺言がない場合~

人が死亡すると、その人の所有していた財産は相続財産となり、配偶者(夫又は妻)や子などに引継がれます。誰が相続人になるのか(相続人の範囲)、相続する順位、そして相続する割合について民法で定められています。これを法定相続といいます。それでは、法定相続について、具体例をみていきましょう。

父が亡くなりましたが、父名義の不動産がありました。誰が相続人ですか?

図のように、死亡した人を本人とします。この場合、相続人となるのは、配偶者(妻)、そして二人の子どもです。もし子どもが、本人よりも前に死亡していた場合は、その子どもである孫が直接相続人となります。
この場合の相続する割合は、
  配偶者(妻) 2分の1
  子ども    2分の1
です。
子ども全員で2分の1なので、図のように二人の子どもがいる場合は、それぞれの相続する割合は4分の1ずつとなります。

夫が亡くなりましたが、私たち夫婦の間に子どもはおりません。誰が相続人ですか?

この場合、相続人となるのは、配偶者(妻)と本人の直系尊属(親・祖父母)です。もし親が、本人より前に死亡していた場合は、祖父母が直接相続人となります。
この場合、相続する割合は、
配偶者(妻) 3分の2
直系尊属(親)3分の1
です。
本人の両親ともに健在の場合は、二人で3分の1なので、それぞれの相続する割合は6分の1となります。

夫が亡くなりました。私たち夫婦の間に子どもはおりません。誰が相続人ですか?

それでは図を見てみましょう。本人に子どもはなく、直系尊属である親が(親がすでに死亡している場合は祖父母)本人より前に死亡していた場合は、配偶者(妻)と本人の兄弟姉妹が相続人となります。もし兄弟姉妹が本人より前に死亡していた場合は、兄弟姉妹の子どもである甥姪が直接相続人となります。この場合の相続する割合は、
配偶者(妻) 4分の3
兄弟姉妹   4分の1
です。
兄弟姉妹(もしくは甥姪)は全員で4分の1の割合となります。

Question 2 法定相続分以外の割合で分けることはできますか?

相続人には、法律で定められた相続の割合(法定相続分)がありますが、相続人の一人が単独で相続するなど、この割合を変更することはできるのでしょうか。

法定相続分以外の割合で相続したい場合は、相続人全員で、どのように分けるかを話し合って決めることができます。これを遺産分割協議といいます。
遺産分割協議は相続人全員でしなければなりません。ですので、相続人の中に次の人が含まれる場合は、他の手続が必要になりますので注意が必要です。
   
・未成年者
・行方不明の人
・自分の意思で協議をすることが困難な人

話し合い(遺産分割協議)が困難な場合は、家庭裁判所での遺産分割調停を申立てることもできます。
相続による名義変更手続を行う際には、当初から相続関係が複雑な場合もありますし、長年相続手続をしなかったことで相続関係がより複雑になり、相続手続が困難になる可能性が高くなっていることもあります。
そのようなときは、司法書士にご相談ください。